【ディスクレビュー】ナイン・インチ・ネイルズの新譜『アッド・ヴァイオレンス』を聴いた

投稿日：2017-07-25

突如リリースされたNEW EP

トレント・レズナー率いるナイン・インチ・ネイルズ

90年代を代表するインダストリアル・ロックバンド

トレントが7/7に突如「来週」とつぶやいて発表された今回のデジタル限定EP

NEXT WEEK
— Trent Reznor (@trent_reznor) 2017年7月7日

今回のEPは昨年末にリリースされた『ノット・ザ・アクチュアル・イベント』に続くEP3部作の第2弾となる作品で、
近年トレントとサウンドトラック製作を共にしているアッティカス・ロスと共同で制作されている。

YouTubeでは発売に先駆け1曲目の『LESS THAN』のMVが配信された

１曲目の出だしからある種チープな感じのピコピコ音とドラム
なんだかデビューアルバム『プリティ・ヘイト・マシーン』の頃から一貫したトレント節

今回のMVの質感もなんだか似ている

そしてナイン・インチ・ネイルズといえば”轟音”

サビで壁のように分厚いギターの音が襲ってくるのだがもちろん今回もそれは健在

でも音はちゃんと2017年らしくアップデートされている

今回は全体的に音に”歪み”が多い

ドラムの音は基本的にオーバードライブがかかったようなファットな音づくり
これが聴いていて心地よい

シングルだと表題曲以外はいわゆるB面っぽい曲があったり
アルバムだと緩急をつけるために静かな曲や実験的なトラックもあったりするけれどEPは最後まで一気に聴かせる感じがあって僕はすごく好き

そんな中トレントのこだわりか、5曲目の『THE BACKGROUND WORLD』は曲の最後がずっと同じ箇所のループ
それが延々と続きこのまま終わらないんじゃないの？ってくらい長い
長いんだけどループが徐々に徐々に歪んでいき最後には原型を留めないくらいぐちゃぐちゃになってこのEPは終わる

歪んでいるんだけれど決してノイジーではない
ナイン・インチ・ネイルズの音の歪みはいつもこんな感じでファットだった

Add Violence – EP

ナイン・インチ・ネイルズ

ジャンル：オルタナティブ

1978年東京の下町生まれ
高校卒業後にドラマーとして音楽活動を開始

2015年に全ての仕事を辞め家族で世界を見るために妻と子供２人と旅に出る

現在は
旅したり
子育て（というか子供と一緒に育ってる）したり
料理をしっかり作ったりしています

・ブログ『Sparkle in the air』主宰
・ハワイ島のクラフトビール “Big Island Brewhaus”輸入販売事業
『Golden Harvest Beer』運営
・旅のキュレーションメディア『airy ground』主宰